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日本環境教育学会第22会青森大会

日本環境教育学会22会大会が青森で7月16日から17日まで開かれ参加してきました。

会員として、口頭発表を1件行ってきました。今年の発表内容は「自然木のクラフトの技術と教育目標の体系化」でした。こちらは、別の機会にご紹介します。


今年の大会は、震災後の東北での大会との事もあって、源発関連への環境教育としての発表も数多くありました。また、いくつかのシンポジウムなども開かれました。

環境教育学なんて、一体何をしているの・・・? という方は、下記に研究発表の題目が並んでいますので、眺めてみてください。大学の研究者や学校の先生、市民堕胎などのメンバーなどが構成員の学会ですので、一般の方には面白くもないとは思いますが・・・・

環境教育発表テーマ

以下、印象に残った話をピックアップしてみます。

● 公開講演会 対談 「軌跡のリンゴ 土から学んだ生きる力」

株式会社木村興農射 木村秋則 氏と 鬼頭秀一 氏の対談は面白かったです。

木村氏は、青森で無農薬の「奇跡のりんご」栽培に取り組んだ方。今は、各地への指導や独自の農法の普及に邁進されています。

無農薬栽培に取り組まれて、うまくいかない時代に首をくくる用意をしたとか、さまざまな発見をしつつ、奇跡と呼ばれるようになった話は、大変価値ある話でした。

一見粗放農業、放任農業に見えて、実は高度な管理農業である・・・畑の虫や、土の様子を子細に科学的に観察されて、丈夫でおいしいリンゴ栽培に到達されています。


有機農業とはまた違う「観察農業」。「こんな事、どこの本にも書いていない筈・・」との独自の観察による知識の集積が奇跡に繋がっています。いや奇跡ではなく、確実な科学的な最先端農業でしょう。

古そうに見えて、最新テクノロジー・・・、これからの時代は、これしかない・・との信念をお持ちで、普及にも力を入れられているとの事でした。

近代農業は、「技術普及」の歴史。肥培管理や農薬使用の定型的な技術転移が、日本中を似たような農村風景にして、多くの生き物を絶滅させて来ました。いつかこのままでは立ちゆかなくなる日本の農業と環境。  昔に返る事ではなく、高度な先に進むしかない筈。

観察農業のような高度な農業は、地域に根ざした固有の知識と独自の工夫を積み重ねる事が根底の技。技術でなく、環境に対する哲学が必要な農業です。

技術転移でなく、哲学の転移、生きる力・魂の転移が、環境教育の根底にあるのではないでしょうか。

木村氏の記事は下記から

奇跡のりんご

● 環境教育の制度化 

プロジェクト研究として 「環境教育の制度化」に関するシンポジウムが行われて参加しました。

小学校での「環境科」の創設や教科書づくりが話し合われました。学会でも賛否両論があります。今のままでは、あまりにも環境について、うとい先生方が多くて危機感があり、教科として制度化して体系的に環境教育をしなくては環境問題の解決は不可能であるとの論です。

一方で。「教科にしてしまえば、教科以外の先生は環境を教えなくなる・・・」との論もあります。もともと教科縦断的、総合知としての知恵が環境に対して必要なので、教科化は内容と矛盾する。すべての教科の先生が、それぞれの立場で取り組むべき・との考えです。

自分は、教科化は必要と考えています。現場の先生達は環境問題について学ぶ時間も組織も少なく、地域の市民活動などと連携して環境教育を組み上げる教育制度が必要だからです。

ただ、新たに作られる教科内容は、既存の学問を混ぜ合わせたようなものではいけない。環境教育の中心は課題意識と解決能力、そして高度な哲学性であるはず。総合知としての哲学の科目であるべきです。そして同時に、生きる力の元になる技能教育でもある筈。環境教育として、それを生み出さない限り、お荷物科目が増えてしまうだけになります。・・・そんな発言をしてみました。

● いろいろつながりを作れました

 近年の学会と言うのは発表が多すぎて、どれを聞いて良いやら・・ほとんど出会いのチャンスみたいな所があります。それでも似たような活動をされている先生方と、今後の協力関係の糸口ができました。近くにお住まいの方なのに、こんな遠くの学会で初めて知り合うなんて事は多いものです。

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