竹の小鉢製作

年末、ひのき工房では竹の小鉢づくりをします。おせち料理に使います。

高さ4.5センチ、直径5センチ程。この緑色が正月らしい雰囲気にします。生きたままの竹です。

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基本的に手作業です。電動では、どうしてもささくれができます。また、竹の良い部分を見分けるには手仕事しかない。

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並行に切るのが難しい。簡単な治具をつくって切ります。ささくれないために、紙のような胴付き鋸を使います。

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切り口が水平で、ささくれなく、スパッとした感じに切るのが大切です。

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竹は上にいく程に細くなりますから、色々な直径ができます。この中から、規格の大きさのものだけを選びます。10個つくるのに20個は切って、その中から良い物を選びます。おせちに使わないのは、漆塗りに回します。


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切り口は、少しだけサンダーでバリ取りをします。

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竹は、こんな形で山から採取してきます。ちょうど良い径の所だけしか使わないので、一本の竹からせいぜい2個程度しか小鉢ができません。

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竹は、下曽我の森で採取させてもらっています。ここの竹は、昔ものさしをつくっていた良い竹です。でも、竹が使われなくなって、竹が繁茂して、山が荒れています。もっと竹を切って使えば、山が再生します。小鉢つくりの筈が、どうも竹伐採、山再生の方に気が向いてしまい、竹を切りまくりました。

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できた小鉢は、丁寧に洗って、水に浸けて保存します。空気中に乾いたまま置くと一日で色が黒ずんでしまいます。切って、すぐ納入して、すぐに料理に使わなくてはいけないので、鮮魚ならぬ「鮮竹」です。緑色の竹は、細胞はまだ生きています。

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小田原の料理屋さんで、こんな具合に使ってもらっています。以前は京都から取り寄せていたそうですが、地元のものを使ってもらえて有り難いです。

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割り箸生産の課題

小田原の間伐材を利用しての割り箸生産プロジェクトですが、課題や今後の事などメモしておきます。

1 割り箸だけを生産するラインで間伐材を利用すると採算が良くありません。割り箸には無節の部分でないと選別の段階の歩留まりか悪くなります。心材の所を建築材に使い、周辺を割り箸に回すのが良いと言われています。

2 皮むきや選別の段階で出る材を、別の形で使える仕組みが必要です。このままでは、割り箸生産がゴミ生産過程をうんでしまいます。燃料やバルブなど何かとの組合せが好ましいです。

3 ヒノキでもスギでも、基本的には使う事ができます。ただヒノキは臭いがある事と、今回ヤニがでた問題がありました。伐採や製材の時期や、乾燥の方法や時期など、いろいろ工夫が必要です。また、ある程度ストックが必要ですが、あまり長く貯蔵する事は好ましくなく、伐採から製造・販売・利用までの生産の時系列を整える必要もありま。

4 試作なので、コストは何も感変えていませんが、今の所、まったく採算性はとれていません。もともと国内材を利用しての割り箸生産は、経営的に成り立たないので、外国産が使われて、環境問題となっているのです。

5 地産地消の運動の中で、地元ブランドの付加価値をつけて、消費者が高くても環境に良いものを選んで費用負担してもらえる仕組みが必要です。

6 上の目的のためには、林業・製材・生産・販売・利用・ブランドイメージづくり・・の関係者がネットワーク化される必要があります。

7 割り箸も、使用後の処理(炭にする・・・バイオマス・堆肥化など)、循環の輪をつくる必要があります。

8 割り箸・・だけでなく、 高級箸・・地元産の塗り箸など、工芸と組み合わせた、箸一般の生産や利用も考えていく必要があります。

要は、できるだけ広いネットワークをつくる事。そして、緻密に技術的な課題を克服していく事でしようか。・・・・

自分は、技術的な立場でしか関われないのですが、プロジェクトを回せる担い手がもっと必要な段階です。

いろいろ協力して頂ける方、よろしくお願いします。

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割り箸生産の工程

小田原の間伐材を利用して割り箸を生産するプロジェクトをいくつかの会の協働で進めています。将来は生産プラントが出来れば良いのですが、まずは小田原の材を群馬桐生の生産場所に送って試作をしました。

群馬まで送ってはウッドマイレージがよろしくないのですが、あくまでも研究のための試作です。4000膳程度作って、市内いろいろな所で使ってもらっています。

なかなか課題が多いのですが、まずは生産工程を見てください。材の運搬を兼ねて桐生まで4月にいってきました。

1 近くの森林組合などから、提供を受け、まずはこのような形に整形・皮剥きをします。

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2 自動的送りのバンドソーで14ミリの板材にします。

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3 丸鋸盤で長さを一定に切断します。


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5 こんな形の板材ができます。

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6 これを一定の幅に同時切断する機械にいれます。割り箸を割る前の形の材ができる事になります。


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7 箸のもとになるパーツができます。この段階で乾燥させます。


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8 このままでは、曲がったものや、節のあるものがあるので、手作業で選別します。地道な作業です。

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9 選別すると50パーセントほどの使えない材が出てしまうそうです。今の所利用方法がないそうです。箸一般つくるのに、同じ程度の材が無駄になるのでもったいないです。


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10 いよいよ割り箸製造機に入れます。真ん中を切って、整形する刃物が中で回っています。


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11 出来た割り箸。こんな形でどんどん出来てきます。


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12 この後、一本一本手仕事で検査。袋詰めする場合も手作業です。

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13  今回、小田原から運んでいった材は、このような板材でした。運搬の能率を考えると、こちらでどこまで加工するか課題です。


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●  これからの事

 かなり安易に使っている割り箸ですが、大変な工程を経て作られているのがお分かりになるでしょう。

材を有効に利用して、またコストを下げるには、いろいろ技術的な課題も多そうです。

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